ServiceNowの学習で、「サービスカタログ」は避けて通れません。なぜなら、現場では“申請の入口”として毎日使われ、資格試験でも「用語」「構成要素」「データの流れ」「自動化とのつながり」がまとめて問われやすいからです。
この記事では、ServiceNowのプロ視点で“実務で使える理解”を、資格学習者向けに噛み砕いて整理します。最後に、学習を加速させるためのUdemy活用方法も紹介します。
サービスカタログの全体像
サービスカタログとは何か?
サービスカタログは一言でいうと、**「社内の申請を、メニュー化して標準化する仕組み」**です。
たとえば以下のような申請を、ユーザーが迷わず出せる状態にします。
- PCの手配、アカウント発行、権限追加
- ソフトウェアインストール依頼
- 入館申請、備品購入申請、各種問い合わせ
- 人事・総務・情シス向けの定型依頼
メールや口頭の依頼は、抜け漏れ・属人化・優先度の混乱が起きがちです。サービスカタログを使うと、入力項目が揃い、承認ルートも統一でき、対応の進捗も見える化できます。結果として、対応時間の短縮と品質の安定につながります。
まず押さえたい用語
サービスカタログ周りは用語が多く、ここでつまずく人が多いです。最初に“ざっくり地図”を作りましょう。
- Catalog(カタログ):申請メニューの大枠(例:IT申請カタログ)
- Category(カテゴリ):カタログ内の分類(例:アカウント、端末、ソフトウェア)
- Catalog Item(カタログアイテム):申請の1メニュー(例:PC手配)
- Variables(変数):申請フォームの入力項目(例:希望機種、利用開始日)
- Request(REQ):申請の“注文”全体(カート的なイメージ)
- Requested Item(RITM):注文内の“商品1つ”に相当(アイテム単位)
- Catalog Task(SCTASK):作業担当者が処理するタスク
試験では「REQとRITMの違い」「RITMからTaskが作られる流れ」など、データの階層構造を理解しているかが問われやすいです。
データモデル(REQ / RITM / SCTASK を理解する)
申請データは3段構えで流れる
サービスカタログのレコード構造は、現場でも資格でも重要です。基本はこの3つ。
- REQ(Request):ユーザーの注文全体(同時に複数アイテムを注文可能)
- RITM(Requested Item):注文の明細(アイテム単位)
- SCTASK(Catalog Task):実作業(担当者が処理するタスク)
イメージとしては、ECサイトに近いです。
- REQ:注文番号
- RITM:注文した商品A・商品B
- SCTASK:倉庫作業、設定作業、配送手配…のような“実行タスク”
なぜRITMが重要なのか?
RITMは、申請→承認→作業→完了の中心になります。実務では、以下がRITM単位で動くことが多いです。
- 承認(Approval)
- 作業タスク(SCTASK)生成
- 通知(Email / Notification)
- SLA、レポート、KPI
つまり、サービスカタログを理解する=RITM中心で運用が組めるということです。資格試験も、ここを軸に問われやすいです。
Flow Designerとのつながり
カタログはフォームを作って終わりではありません。重要なのは、申請が通ったあとにどう処理が流れるかです。
近年の設計では、従来のワークフローだけでなく、**Flow Designer(フロー)**で承認・タスク生成・通知などを組むことが増えています。
「サービスカタログ」+「Flow Designer」まで理解できると、試験でも実務でも一気に強くなります。
構成要素
Catalog / Category / Item の設計手順
初心者が迷いやすいのは「どこから作るか」です。おすすめの順番は次の通りです。
- **カタログ(Catalog)**を決める(例:IT申請、総務申請)
- **カテゴリ(Category)**で分類する(例:端末、アカウント、ソフト)
- **カタログアイテム(Item)**で申請メニューを作る
- **変数(Variables)**で入力項目を作る
- 入力制御(UI Policy / Client Script)を追加
- Flowで承認・作業・通知をつなぐ
最初に分類が曖昧だと、後からカテゴリが増殖してユーザーが迷います。資格対策でも「カタログ構造を説明できる」ことが大事です。
変数(Variables)と変数セット(Variable Set)
カタログの入力項目が変数です。
よく使う例は、部署、利用開始日、理由、希望内容など。
ここで便利なのが**変数セット(Variable Set)**です。複数アイテムで共通する入力項目をセット化し、使い回せます。
- 良い例:申請者情報(部署、電話番号、上長)を変数セット化
- 悪い例:アイテムごとに同じ変数を毎回作ってしまう(運用が地獄)
資格でも実務でも、「再利用できる設計」が評価されます。
UI Policy / Client Script / Catalog Client Script の使い分け
ここは試験で混ざりやすいので、整理します。
- Catalog UI Policy:フォームの表示・必須・読み取り専用などを“条件付き”で制御
- 例:「申請種別=緊急なら理由を必須にする」
- Catalog Client Script:より複雑なクライアント制御(値の自動セット、動的処理)
- Client Script(通常):インシデントなど“通常テーブルのフォーム”向け
- カタログ専用とは別物として覚える
最初はUI Policy中心で作り、足りない部分だけスクリプトで補うのが安全です。
(スクリプトは自由度が高い反面、保守性が落ちやすいです)
実装と自動化
標準パターン:申請→承認→作業→完了
サービスカタログで最も頻出の流れはこれです。
- ユーザーがカタログから申請
- 条件に応じて承認(上長、情シス、情報セキュリティなど)
- 承認されたら作業タスク(SCTASK)を生成
- 担当者が作業し、完了
- 完了通知、クローズ
Flow Designerを使う場合、典型的には以下を組み合わせます。
- Approval:承認アクション
- Create Task:SCTASK作成
- Notifications:メール・Teams連携など(環境次第)
- Update Records:RITMの状態更新
よくある設計ミス
サービスカタログの失敗は、だいたいパターン化できます。
- 入力項目が多すぎて申請が面倒
→ 必須項目を絞り、詳細は後続タスクで確認する - カテゴリ構造がぐちゃぐちゃで探せない
→ カタログを分ける/カテゴリの粒度を統一する - スクリプト過多で保守できない
→ まずUI Policy、次にFlow、最後にスクリプト - 承認が重すぎて止まる
→ “例外だけ承認”にする設計(条件分岐)を検討 - RITMとTaskの状態が同期していない
→ 完了条件・クローズ条件を明確化し、Flowで一貫させる
試験でも「どれが適切な設計か?」という選択問題が出やすいので、こうした“現場のあるある”を理解していると強いです。
資格対策&Udemyおすすめ
試験で押さえるべきチェックリスト
学習の最短ルートは「よく出る論点から潰す」です。以下を説明できる状態を目指しましょう。
- Catalog / Category / Item の関係を説明できる
- Variables と Variable Set の違い・使い所を説明できる
- REQ / RITM / SCTASK の役割と流れを説明できる
- カタログで使う UI Policy / Client Script の位置づけを説明できる
- 承認・タスク生成・通知を “どこで” 実装するか判断できる(Flow / 設定 / スクリプト)
この5点が固まると、サービスカタログ問題はかなり安定します。
学習順
おすすめは、次の3ステップです。
- 概念理解(用語とデータモデルを暗記ではなく“流れ”で)
- 実機で触る(カタログアイテムを1つ作り、RITMとTaskが出るのを確認)
- 問題演習(問われ方に慣れる)
ここで効いてくるのが、動画で手を動かしながら学べる教材です。
Udemyを学習教材としておすすめする理由
ServiceNow学習は、文章だけだと「どこをクリックして何が起きたか」がイメージしづらい領域です。Udemyのような動画教材は、次の点で相性が良いです。
- 画面操作がそのまま見える(迷子になりにくい)
- “作って動かす”までが速い(RITM・Task生成が腹落ちする)
- 1テーマを短時間で反復できる(試験前の総復習に強い)
Udemy講座の選び方
検索時は、次のキーワードを含む講座が狙い目です。
- “Service Catalog” / “Catalog Item” / “Variables”
- “Flow Designer” / “Approvals” / “Workflow”
- “CSA” / “Certified System Administrator” 対策
そして、講座を買ったら「全部見る」より、サービスカタログの章だけを先に集中視聴→自分で同じものを作るのが最短です。
(資格目的なら、広く浅くより、頻出領域を確実に取る方が伸びます)
まとめ
ServiceNowのサービスカタログは、単なる申請フォームではなく、**申請(REQ)→明細(RITM)→作業(SCTASK)**というデータモデルを軸に、承認・タスク生成・通知まで“提供プロセス”を標準化する仕組みです。資格試験では、Catalog/Category/Item、Variables/Variable Set、そしてREQ・RITM・SCTASKの関係が特に頻出なので、まずはここを流れで説明できる状態を目指しましょう。
学習効率を上げるなら、概念理解→実機操作→問題演習の順が王道です。画面操作を見ながら手を動かせるUdemy講座を併用すると、カタログ設計とFlowによる自動化が短時間で腹落ちしやすく、試験対策のスピードも上がります。


